写真家集団「マグナム・フォト」の活動を通じて、メンバーの葛藤、写真と写真家の未来に迫るドキュメンタリー。写真家16人の作品を通じて、被写体の背景や彼らの思想を紐解いていく。 時間: 89 分 キャパ、ロジャー、シーモア、カルティエ=ブレッソン 彼らの意志は未来へと繋がる 第二次世界大戦後から間もない1947年、ロバート・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・“シム”・シーモアによって、写真家の権利と自由を守り、主張することを目的として設立された写真家集団マグナム・フォト。国籍もバックグラウンドも異なる約50名のメンバーが所属し、日本にも支社を構える“世界最高の写真家集団”は、過去60年間にわたって世界中の決定的な瞬間に最前線で直面し、その瞬間を記録し続けてきた。報道としての側面だけでなく芸術性を兼ね備えた写真の数々は、マグナム・フォトの存在なしには生まれなかったであろう。本作ではマグナム・フォトに所属する写真家たち18人が登場。ドキュメンタリー映画の公開や大規模な写真展が開催された巨匠アンリ・カルティエ=ブレッソンや、ジェームス・ディーンの撮影で知られるデニス・ストックをはじめ、名だたる写真家たちが集結。写真家たちの撮影現場に同行し、彼らがカメラを向ける被写体やその背景、彼らの横顔を映し出す。ニューヨークやパリの支社、今後のメンバーを決める重要な年次総会にも初めてカメラが入る。マグナム・フォトとメンバーたちの活動だけでなく、その知られざる内側、メンバーそれぞれが持つ思想、マグナム・フォトのメンバーとしての葛藤、写真と写真家の未来などを明らかにする初のドキュメンタリー。 マグナム・フォト創立60周年にあたる2007年、マグナム・フォトとメンバーに関するドキュメンタリーなどを集めた“Magnum in Motion”と題するプログラムは、ベルリン映画祭をはじめとする世界各地の映画祭で特別上映されており、本作はその中心的役割を担っている。